車なしで巡る!1泊2日の広島観光モデルコースおすすめ15選!定番からマニアックプランまで厳選

「車なしで巡る1泊2日の広島観光モデルコースでおすすめプランは?」

「広島旅の旅行計画で注意したほうがいいポイントは?宿泊先はどこがおすすめ?」

「車がないと観光は不便そう…」「1泊2日でどこまで回れるか不安」――そんなふうに悩んでいませんか?

実は広島は、路面電車やフェリー、鉄道など公共交通が充実しており、効率よく主要スポットを巡ることができる都市です。

世界遺産の宮島から、平和記念公園・広島城まで、コンパクトに巡れる魅力満載のコースが存在します。

この記事では、車なしでも充実した広島旅を叶える「1泊2日の広島観光モデルコース」の最適プランを、時間配分や混雑対策も含めて丁寧にご紹介します!

【先に結論】この記事のポイントとお得に宿泊予約できる方法

  • 宮島と広島市内の主要スポットは車なしでも1泊2日で効率よく巡れる
  • 路面電車やフェリー、JRを活用すればスムーズに移動可能
  • 混雑や天候に備えた柔軟なプラン設定が快適な旅の鍵になる

「車なしで巡る1泊2日の広島観光モデルコース」でも、しっかりと計画すれば満足度の高い旅が実現できます。

公共交通をうまく活用し、混雑や雨天にも対応できる柔軟なプランを立てて、時間を有効に使いながら、広島の歴史やグルメをたっぷり堪能してください。

そして、ホテル・宿の予約なら日本最大級の宿泊予約サイト「楽天トラベル」が便利

  • 豊富な宿泊施設数:楽天トラベルでは、日本国内約43,000施設以上を取り扱い!全国各地の宿泊施設を網羅。
  • 楽天ポイントの高還元率:宿泊代金100円ごとに1ポイントが貯まる!貯まったポイントは楽天市場や次回予約で1ポイント=1円として利用可能。
  • 会員限定の割引と特典:楽天カード会員には毎月1,000円割引クーポンが配布されるほか、定期的なセールで最大50%オフの宿泊プランも提供。

さらに!毎月5と0のつく日には、ホテルや温泉宿が最大20%OFFとなるクーポンを提供しており、他にも定期的にお得なキャンペーンを開催中!

楽天ポイントも貯まる・使える楽天トラベルで、お得に賢く次の旅行を計画しませんか?

車なしで巡る!1泊2日の広島観光モデルコースおすすめ15選

広島には、公共交通機関だけで気軽に楽しめる観光スポットが豊富に揃っています。

「車なしで巡る!1泊2日の広島観光モデルコースおすすめ15選」では、フェリーや路面電車を活用してアクセス可能な人気観光地を厳選して紹介します。

宮島や平和記念公園、広島グルメなどを効率よく巡れるコースが満載で、初めて訪れる人でも安心です。移動に不安がある方や車を使わない旅行を計画中の方に最適な内容となっています。

広島港から宮島への朝出発フェリープラン

海風を頬に受けながら、朝の静けさの中でフェリーに揺られ宮島へ向かう旅路は、まるで日常からふっと離れるスイッチのようです。「広島港から宮島への朝出発フェリープラン」は、車がなくても無理なく楽しめるコースで、広島観光の始まりにぴったり。世界遺産・厳島神社をはじめとした見どころを、時間に追われずじっくり巡れます。

【1日目:市内から宮島へ、のんびり移動と島内散策】

朝は8時を目安に広島市内のホテルを出発しましょう。路面電車(広電)に揺られながら、終点の広島港へ。電車を降りるとすぐ港が見えるので、迷う心配はありません。市内中心部からおよそ45分の道のりです。

広島港からは、高速船で一気に宮島へ。25分ほどの船旅ですが、波の音を聞きながら見る瀬戸内の景色は、短いながらも印象に残る時間になります。フェリーはおおよそ1時間に1本出ているため、ゆっくり乗船しても安心です。

10時前後には宮島に到着。港を出て数分歩けば、朱色の大鳥居が見えてきます。厳島神社です。潮の満ち引きによって姿を変えるその佇まいに、何度見てもハッとさせられます。神社の中を参拝しながら、ぜひ周囲の静けさと空気感も味わってください。

続いて訪れたいのは、五重塔と千畳閣。どちらも徒歩で移動できる距離にあり、建物の美しさと歴史の重みが感じられる場所です。昼食は、表参道商店街で。名物の穴子飯を出す店や、焼きたてのもみじ饅頭が食べられるお店など、食べ歩きが楽しいエリアです。

午後は少し足を伸ばして、宮島水族館「みやじマリン」へ。愛らしいスナメリやカワウソの姿に癒やされ、思わず笑顔に。雨が降っていても楽しめるので、旅のリスク回避にもなります。

夕方になったら、宮島内の宿へチェックイン。旅館であれば、「宮島グランドホテル有もと」などが快適でおすすめです。海が近く、落ち着いた和の空間で疲れをゆっくり癒やせます。夜にはライトアップされた大鳥居を見に、もう一度そっと海辺へ。昼間とはまったく違う、幻想的な宮島が広がっています。

【2日目:宮島の朝を満喫して、広島市内へスムーズ移動】

2日目の朝は、宿の朝ごはんをゆったりと。焼き魚や小鉢の並ぶ朝食は、旅のエネルギーをしっかりチャージしてくれます。チェックアウト後は、少しだけお土産を探しながら表参道を散歩。朝の空気の中で歩く島内は、前日よりも静かで心地よさを感じます。

10時ごろ、宮島桟橋からフェリーで宮島口へ戻ります。そのあとは、JRまたは広電を利用して広島市中心部へ。おおよそ1時間もあれば紙屋町・八丁堀エリアに到着可能です。

午後は、平和記念公園や広島平和記念資料館など、市内の定番観光地を巡るのにちょうどよいタイミングです。徒歩や路面電車で動けるエリアなので、車がなくても問題ありません。

「広島港から宮島への朝出発フェリープラン」は、旅のはじまりを気持ちよくスタートさせてくれるルートです。海からの風、歴史ある神社、地元の味、そして島時間の静けさ。どれもが心に残る体験になります。広島観光を車なしで楽しみたい方にとって、無理なく、でもしっかり満足できる1日目の過ごし方です。旅の第一歩にぜひ取り入れてみてください。

宮島ミニ探索と厳島神社参拝プラン

広島を旅するなら、やはり宮島を外すわけにはいきません。
車がなくても、フェリーと徒歩だけでじゅうぶん楽しめるこの島は、まるで時間がゆっくり流れているかのような感覚にさせてくれます。「宮島ミニ探索と厳島神社参拝プラン」では、1泊2日の限られた時間の中でも、心に深く残る体験をぎゅっと凝縮できます。

【1日目:海を渡って神の島へ。ゆるやかな宮島時間の始まり】

午前中、フェリーで宮島に上陸すると、まず空気の違いに気づきます。潮の香り、静かな波音、そして、鹿たちののんびりとした歩み。桟橋から表参道へ向かう途中、観光地らしい活気と、島の素朴さが混ざり合った空気感が心地よく、早くも非日常の世界に入り込んだ気分になります。

参道を歩くこと10分ほどで、朱塗りの大鳥居が見えてきます。言わずと知れた世界遺産「厳島神社」。干潮のときは鳥居の根元まで歩いて行けて、満潮時には社殿がまるごと海に浮かんでいるような景色が広がります。この「揺らぎ」の美しさは、写真ではなかなか伝わりません。ぜひ潮の時間を事前に調べて、時間を合わせて訪れてみてください。

神社の中は、海に張り出した回廊をゆっくり歩きながら参拝します。板の軋む音、柱の間を抜けてくる潮風、陽の光が水面に反射する様子…。派手な演出はないのに、五感が自然と研ぎ澄まされていくような感覚になります。観光というよりも、心を整えるひとときと言ったほうがしっくりきます。

参拝を終えたら、すぐ近くにある五重塔へ。朱色の塔が青空によく映え、どの角度から見ても美しい。その隣にある千畳閣では、板張りの広間に腰を下ろして、風に吹かれながらぼーっと過ごす時間もまた格別です。旅行中って、こういう「何もしない」瞬間が、後から一番記憶に残ったりしますよね。

お昼ごはんは、表参道商店街に戻って「穴子飯」をぜひ。香ばしく焼かれた穴子の身に、甘辛いタレがじんわり染みていて、思わず無言で頬張ってしまいます。デザートには、焼きたてのもみじ饅頭も外せません。ひと口かじると中からとろりと餡が…。定番ですが、やっぱり間違いないおいしさです。

【2日目:島の朝と、静かな別れ】

朝、旅館の窓から差し込むやわらかな光で目を覚ますと、もう島の雰囲気が前日とは違って見えます。日中のにぎわいとは打って変わって、早朝の宮島は本当に静か。鳥の声と波の音だけが響いていて、まるで時間が止まっているような感覚になります。

チェックアウトの前に、もう一度海辺まで歩いてみてください。もし潮が引いていれば、砂の上を歩いて鳥居のすぐ近くまで行くことができます。足元に波のあとが残るその場所で、静かに鳥居を見上げる瞬間は、きっと旅の中でも特別なものになるはずです。

お土産は朝の表参道で。焼きたてのもみじ饅頭をその場で買って帰るのもよし、少し珍しい「揚げもみじ」を試すのもおすすめです。10時前後のフェリーに乗れば、広島市内には午前中のうちに戻れます。午後からは、平和記念公園や原爆ドーム、市内のカフェ巡りなども無理なく組み込める時間配分です。

この「宮島ミニ探索と厳島神社参拝プラン」は、派手なアクティビティはありませんが、その分、深く心に残る穏やかな旅時間を届けてくれます。

「観光」という言葉の枠に収まりきらない、“過ごす”という体験を味わえるのが宮島の本当の魅力。車がなくてもまったく問題ありません。徒歩とフェリーだけで、十分すぎるほど豊かな1日が叶います。

そんな時間を探している方に、ぜひすすめたいモデルコースです。

弥山ロープウェーと山頂ハイキングプラン

せっかく宮島まで来たのなら、少し足を延ばして弥山(みせん)まで登ってみてはいかがでしょう。ロープウェーを使えば体力に自信がない人でも挑戦でき、山頂からの景色は息を呑むほど美しく、言葉が出なくなるほどの静けさに包まれます。車を使わない旅でも、こんな本格的な“山の絶景”に出会えるのが、広島観光の懐の深さです。

【1日目:午後の空を仰ぎながら、弥山山頂へ】

昼食を済ませたら、表参道からゆるやかに続く坂を歩いて、ロープウェー乗り場「紅葉谷駅」へ。所要時間は約20分。登山道のような道ではなく、観光客も安心して歩ける整備された遊歩道です。途中に広がる木々の緑や、時折すれ違う鹿たちとの静かな時間に、足取りも自然と軽くなります。

紅葉谷から榧谷(かやたに)駅を経由して、獅子岩駅までロープウェーを乗り継ぎます。片道の所要時間は約15分ほど。ガラス張りのゴンドラがぐんぐん高度を上げるにつれて、瀬戸内の多島美がじわじわと眼下に広がっていくあの瞬間は、思わず無言になります。景色を写真に収めるのもいいですが、一度スマホをしまって、目と心で感じてほしい眺めです。

獅子岩駅を降りると、ここから山頂までは歩きになります。登山というよりは、ちょっと息が上がるハイキング。おおよそ30分前後の道のりですが、立ち止まりたくなるポイントがいくつもあります。例えば、大きな花崗岩がゴロゴロと転がる不思議な岩場。まるでジブリの世界のような風景です。道中には「霊火堂」や「文殊堂」といった静かなスポットも点在していて、旅人の足を自然と止めてくれます。

そして、山頂へ。遮るもののない360度のパノラマ。どこまでも広がる空と海、ぽつぽつと浮かぶ島々、その先にうっすら見える本州の陸地。あまりに広くて、どこをどう見ればいいのか一瞬戸惑うほど。静けさの中で、風の音と自分の呼吸だけが響く感覚に包まれます。あの景色を見てしまうと、日常の小さな悩みがどうでもよくなる──なんてことを思う人も少なくありません。

帰りはロープウェーで楽に下るもよし、時間と体力に余裕があれば歩いて下山するのもアリです。ただ、下り道は意外と膝に来るので、靴はしっかりしたものを選ぶのがベターです。

【2日目:筋肉痛と余韻を抱えて、街へ戻る朝】

登山の疲れがほんのり残る朝は、旅館の朝食が格別に染みます。和食のやさしい味わいが、昨日の達成感をやさしく包んでくれるようです。チェックアウトまでの時間、島の朝の空気に包まれながらのんびり歩いてみてください。観光客の少ない朝の表参道は、どこか懐かしい静けさに満ちています。

午前10時前後のフェリーに乗れば、広島市内には午前中のうちに戻れます。その後は、平和記念資料館やお好み焼きの名店めぐりといった市内のプランと組み合わせることで、自然と歴史、そしてグルメをバランスよく楽しむ1泊2日になります。

「弥山ロープウェーと山頂ハイキングプラン」は、ただの観光ではなく、“少しだけがんばって自分の足で見に行く絶景”を味わえる貴重な体験です。車なしでも、体力に自信がなくても、行ける。だけど、たどり着いた先の感動は、歩いた人だけの特権。そんな時間を、宮島でぜひ味わってみてください。

宮島表参道商店街で食べ歩きプラン

グルメが好きな人なら、「観光より、まず食べる場所を調べたい」なんて思うかもしれません。そんな人にうってつけなのが、宮島の“食の通り道”、表参道商店街。フェリーを降りてすぐ、朱色の鳥居に向かって歩くその道沿いに、地元の味と香りがひしめいています。車なしで旅していても、すべて徒歩で完結できるのがまた嬉しいところ。気になるものを少しずつ、気ままに味わう──そんな自由な食べ歩き時間を、このプランでたっぷり満喫できます。

【1日目:午後は表参道を気ままにそぞろ歩き】

厳島神社の参拝を終えた午後、少しお腹が空いてきたら、いよいよ表参道商店街の出番です。全長にして350メートルほどのこの通りには、老舗の菓子店、牡蠣小屋、しゃもじ専門店まで、あらゆる「宮島らしさ」がぎゅっと詰まっています。

まずは、やはり外せない「もみじ饅頭」。甘さ控えめのこしあんが定番ですが、最近はチーズクリームや抹茶など、変わり種も人気です。焼きたてを手渡してくれるお店もあり、熱々の皮にかじりついた瞬間、ほっぺたがゆるみます。たった一口で「来てよかった」と思わせてくれる味です。

次に試したいのが「揚げもみじ」。串に刺さったサクサクの衣の中に、ふんわりとした饅頭が入っていて、意外にも軽やか。抹茶塩やチョコレートソースをかけて味の変化を楽しめる店もあり、「甘いはずなのに、なぜか無限に食べられる…」という不思議な吸引力があります。

しょっぱいものが欲しくなったら、牡蠣の炭火焼きへ。焼き台の前で立ち止まると、香ばしい匂いが鼻をくすぐります。大ぶりの牡蠣がジュワッと焼ける音、湯気とともに立ちのぼる磯の香り。どこか懐かしいような、けれど力強い、広島ならではの風味が口いっぱいに広がります。

気づけば両手がふさがっていることもあるので、エコバッグをひとつ忍ばせておくと便利です。片手で食べ歩き、片手でふらりとお土産を眺める──この身軽さが、車を使わない旅のいいところです。

時間に余裕があれば、通りの裏手にあるカフェや茶房にも立ち寄ってみてください。地元のレモンを使ったドリンクや、宮島ならではの食材を使ったスイーツが楽しめる場所が意外と多くあります。にぎやかな通りから少し離れて、ひと息つける“抜け道の時間”があると、旅の濃度がグッと上がります。

【2日目:朝の空気と共に、もうひと口】

翌朝、チェックアウト前のひとときに、もう一度表参道を歩いてみましょう。人通りがまだまばらな時間帯の商店街には、前日とは違う静かな顔があります。店主たちが仕込みをしている姿や、まだ開店前の看板に書かれた「本日のおすすめ」。旅先でしか味わえない、ちょっとした“舞台裏”をのぞいているような気持ちになります。

もし余裕があれば、朝ごはん代わりに「焼きおにぎり」や「おにぎり型のもみじ饅頭」を試してみるのもひとつ。朝の胃にもやさしく、移動前の腹ごしらえにぴったりです。

10時前後のフェリーで宮島を出発すれば、広島市内へもスムーズに戻れます。午後の観光や帰路に向かう前、島を離れる直前のひとときに、再びあの表参道を歩けるのは、思っている以上に贅沢な時間です。

「宮島表参道商店街で食べ歩きプラン」は、観光ルートの中にさりげなく差し込める“小さなごほうび”のような存在です。お腹を満たすだけじゃない。あの通りを歩きながら味わう、人との出会い、香り、音、会話。それぞれが少しずつ積み重なって、気づけば旅のハイライトになっている。そんなささやかな贅沢が、車なしの1泊2日旅にしっくりと馴染んでくれます。旅慣れた人ほど、この通りの奥深さに惹かれるはずです。

広島市へ戻るフェリー+鉄道移動プラン

宮島での時間をひと通り楽しんだあとは、再び広島市内へ戻る時間帯。移動といっても、ただの移動ではありません。海を渡って街に戻る──その道のり自体が、旅の余韻を丁寧に仕舞い込んでくれる、そんな静かな儀式のような時間です。車なしでも、むしろ公共交通だからこそ味わえる“間”を楽しむ。それがこの移動プランの真価です。

【1日目午後:宮島から広島駅まで、海と陸をつなぐ旅路】

観光や食べ歩き、弥山のハイキングなどを終えた頃、時刻は夕方が近づいているかもしれません。表参道で少し買い物をして、ゆるやかに宮島桟橋へと向かいます。日が傾きかけた海は、行きの朝とはまた違う表情を見せてくれるはずです。

フェリーはJR西日本と松大汽船のどちらを使ってもOK。乗船時間はおよそ10分。たったそれだけの時間なのに、船に揺られていると、宮島という場所の特別さがじんわりと体に沁みてくるのが不思議です。

宮島口に着いたら、そこからは陸路。移動手段は主に2つ。
ひとつはJR山陽本線を使うルート。宮島口駅から広島駅までは約25分で、ほとんどの列車が直通。混雑がなければ、座って景色を見ながらのんびりと過ごせます。途中、住宅街や穏やかな川を眺めていると、観光地を離れた“地元の広島”に少し触れられるような気分になります。

もうひとつの選択肢は、広島電鉄(通称・市電)の「宮島線」を利用するルート。こちらは約70~80分と時間はかかりますが、地元の人と同じ目線で街をゆっくり横切っていく感覚が味わえます。カタンコトンと音を立てて走るレトロな電車に身を委ねていると、急がなくてもいい旅の良さを再確認できるはず。

このルートでは途中下車もしやすいため、「原爆ドーム前」や「本通」で降りて、夕方の散策や軽い夕食を楽しんでからホテルに向かう、という流れも無理がありません。

【2日目:広島市内から出発、次の一歩へ】

ホテルで朝食をゆっくりとったら、あとは予定に合わせて出発するだけ。広島駅周辺なら、市電やバスでのアクセスも良好ですし、平和記念公園や縮景園などの観光地にもすぐ足を運べます。

市電に乗って「八丁堀」や「紙屋町西」で途中下車してもいいですし、時間に余裕があれば、最後にお好み焼きでもう一度“広島の味”をしっかり刻んでから帰路につくのも悪くありません。

新幹線利用なら広島駅から直結。飛行機を使う場合は、リムジンバスで広島空港までおよそ45~60分。どちらのアクセスも迷いづらく、旅の締めくくりを焦らず穏やかに過ごせます。

この「広島市へ戻るフェリー+鉄道移動プラン」は、単なる交通の手段としてではなく、旅のテンポを整える“つなぎ”としての価値を持っています。急がない、詰め込みすぎない、ただ静かに移動する。だけど、その静けさが心にじんと響く。そんな広島ならではの、やわらかくて穏やかな旅の流れを、ぜひ味わってみてください。

平和記念公園と原爆ドームめぐりプラン

歴史に触れることは、旅のなかでも特別な意味を持つ時間です。広島の街の中心で静かに語りかけてくる平和記念公園と原爆ドーム。このモデルコースは、観光の華やかさとは少し違う、心の内側に語りかけてくるような半日を過ごすプランです。徒歩と路面電車で巡るコースなので、車がなくてもまったく不便を感じません。都市のざわめきの中に、驚くほど静かな時間が流れていきます。

【1日目午後:広島市内へ戻り、夕暮れ時のドームへ歩く】

宮島を後にし、広島駅に到着するころには、ちょうど陽が傾き始める時間帯。チェックインを済ませて少しひと息ついたら、街歩きを兼ねて平和記念公園へ向かいます。
宿が紙屋町や八丁堀エリアであれば、路面電車でも徒歩でもアクセスが良く、夕暮れの散歩にはちょうどいい距離です。

日が落ちる少し前の原爆ドームは、言葉を選ばずに言えば美しいです。建物そのものが、時間の経過を語りかけてくるような気がします。夕陽に照らされるその姿は、どこか厳かで、訪れる人たちも自然と声をひそめてしまうような雰囲気が漂っています。

そのまま川沿いを歩いて平和の鐘や慰霊碑へ。観光地として整備されている場所ですが、不思議と「静けさ」が邪魔されることはありません。ベンチに座って川面を眺めていると、街の音が遠のいていくような感覚になります。

一日の終わりにこの場所を訪れると、旅のリズムが自然と落ち着いていきます。華やかなグルメや賑やかなショッピングも旅の楽しみですが、こういう“間”の時間があることで、その旅は一層深く、記憶に残るものになるのではないでしょうか。

【2日目午前:平和記念資料館へ。静かな時間を過ごす】

翌朝、朝食をとって少しゆっくりしたあと、再び平和記念公園へ向かいます。目的は、平和記念資料館の見学です。開館は8時半から。朝のうちに訪れると、混雑も比較的少なく、静かな雰囲気の中で展示に集中できます。

資料館の展示は、想像よりもずっと「人」に寄り添った内容です。難しい言葉ではなく、ひとつひとつの展示に当時の声が刻まれていて、歩くたびに胸の奥がそっと揺さぶられます。原爆がもたらした現実を目の当たりにするのは、決して楽しい時間ではないかもしれませんが、「知ることの大切さ」を体感できる場所です。

1時間ほどかけて、ゆっくり見て回るのがちょうどいいペースです。途中で立ち止まりながら、時には目を閉じて呼吸を整えるような瞬間もあるかもしれません。最後に立ち寄れるショップでは、平和に関する書籍や絵本なども手に取ることができ、旅の続きとして、家に帰ってからも思いを馳せるきっかけになります。

観光の合間に、少し歩みを緩めて、自分と向き合う時間をつくる。それが「平和記念公園と原爆ドームめぐりプラン」です。

情報や刺激があふれる現代だからこそ、何もない時間、何も言葉にできない瞬間に触れることの意味は大きいと思います。車がなくても、時間が限られていても、この場所には必ず立ち寄ってほしい。広島を訪れたという“証”を、自分の中に残すための、そんな旅の時間です。

広島平和記念資料館と展示見学プラン

限られた1泊2日でも、広島という土地の“本質”に触れたいと考えるなら、平和記念資料館を外すわけにはいきません。静かで穏やかな空気のなかに、重く深いメッセージが詰まったこの場所は、単なる観光とは一線を画しています。車なしの旅行者にもやさしい立地で、市内中心部から徒歩でアクセス可能。心に残る時間を過ごすには最適なスポットです。

【1日目夕方:原爆ドームを訪ね、心を整える時間を】

宮島から市内へ戻るフェリーと電車の旅を終えたら、少し早めにチェックイン。ホテルが紙屋町や本通にあれば、歩いて数分で平和記念公園に立ち寄れます。

夕暮れどきの公園は、日中の喧騒が落ち着き、どこか凛とした静けさに包まれます。原爆ドームが川の向こうに見える場所まで足を運ぶと、建物のシルエットが水面に映り、思わず立ち止まってしまう瞬間が訪れるかもしれません。

ここで大切なのは、ただ歩くのではなく「感じること」。観光名所というより、ひとつの問いかけを受け取るような体験です。1日目は資料館を訪れる前の“心の準備”として、この時間を使うと自然な流れになります。

【2日目午前:資料館の展示と、沈黙の中に宿る重み】

朝の市内は空気が澄んでいて、資料館の開館直後(8:30)に合わせて出発するにはちょうどいいタイミング。観光客が本格的に増える前に入館しておくと、館内を落ち着いて見て回ることができます。

展示は、決して派手ではありません。だからこそ、静かに目を向けることで、多くのことが伝わってきます。原爆投下当時の写真や、被爆した子どもたちが残した遺品、当時の広島市街地を再現した模型──どれもが、想像では届かなかった“現実”を差し出してきます。

最も印象的なのは、個人の言葉。映像や手紙からにじみ出る、亡くなった方の声や生き残った方の記憶が、言葉以上の重みで心に届きます。展示は一方的に知識を与えるものではなく、見た人それぞれに考えさせるよう構成されており、「どれだけの時間をかけるか」は人によって異なります。早い人で1時間、じっくり見れば2時間かける方も少なくありません。

出口にはミュージアムショップがあり、展示内容を深く掘り下げる書籍や、平和を願うメッセージが込められたグッズが並びます。旅の思い出としてだけでなく、未来の自分への“問いかけ”として手に取る価値があるはずです。

1泊2日の広島観光において、平和記念資料館を訪れる時間は「特別な観光」ではなく、「必要な時間」だと思います。派手な演出はありませんが、静けさの中に圧倒的なリアルがあり、自分の中に何かを残してくれます。交通アクセスの良さからも、車なし旅行との相性は抜群です。

旅の終わりに、“何を見たか”だけでなく“何を感じたか”が記憶に残る。そんな経験が、この半日プランには詰まっています。

おりづるタワー展望と折り鶴づくり体験プラン

広島の街を見下ろしながら、そっと折り鶴を手にする。そんな時間が味わえるのが、おりづるタワーです。原爆ドームの隣に静かにそびえるこの場所は、ただの展望台ではありません。観光の合間に「自分の心と向き合う」ような、少し立ち止まる時間を持てる場所です。車なしでも、徒歩と公共交通だけで簡単にアクセスできます。

【1日目午後:心を整える“折り鶴の時間”を旅の後半に】

午前中に宮島を巡り、市内へ戻ってきたら、午後は落ち着いたスポットを訪れたくなる時間帯。原爆ドームを静かに眺めたあと、徒歩3分の場所にあるおりづるタワーに足を運んでみてください。信号をひとつ渡れば、もう入り口です。

エレベーターで一気に13階へ。屋上の展望デッキに出ると、目の前には広島市街と、穏やかな川の流れ。あの原爆ドームも、すぐ足元に見えます。ただ見下ろすだけでなく、「この街はここまで復興したんだ」と、しみじみ感じさせられる景色です。

風が通り抜ける屋上では、静かな時間が流れています。観光というより、“記憶をたどるようなひととき”といった方が近いかもしれません。

展望台から階下にある「おりづる広場」へ降りると、折り鶴を折る体験ができます。和紙の色や柄を選びながら、旅の思い出と一緒にそっと折り込んでいく。その鶴を、ガラスの「おりづるの壁」へ投入する瞬間は、誰かと願いを共有するような、静かな連帯感があります。

決して派手な観光ではないけれど、きっと記憶に残る体験です。

【2日目午前:混雑を避けて朝のうちにもう一度訪れるのもおすすめ】

もし時間と気持ちに余裕があれば、翌朝、もう一度タワーに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。10時の開館を待つくらいの気持ちで早めに向かうと、展望台も折り鶴スペースも静かで心地よい空気に包まれています。

前日に見た景色を、朝の光の中でもう一度眺めると、同じ場所でも少し違って感じられるはず。特に空気が澄んだ日は、遠く瀬戸内海まで見通せるので、旅の最後にもう一度訪れる価値は十分あります。

1階のカフェでは、広島産レモンを使ったドリンクや焼き菓子なども販売されており、旅の余韻に浸りながら少し休憩するのにぴったり。ここだけの限定グッズも揃っているため、お土産選びにも困りません。

おりづるタワーは、“観光地”というより“語りかけてくる場所”です。原爆ドームの隣にあることで、より一層その存在感が際立っています。車がなくても徒歩と市内電車だけでアクセスでき、広島を歩く旅の中で自然に立ち寄れるポイントです。

心の奥に静かに残るような体験をしたい人にこそ、訪れてほしい場所。目で見る景色と、手で折った鶴と、ほんの少しの時間。それだけで、旅が深くなることもあります。

広島城と城下町散策プラン

派手さはないけれど、静かに広島の歴史を感じられる午後の過ごし方がしたい──そんな方にぴったりなのが、広島城を中心とした城下町エリアのぶらり散歩。車なしでもアクセスは簡単。路面電車と徒歩で、城の面影と城下町の空気を自分の足で感じられるコースです。

■1日目午後:広島城で“歴史の深さ”に触れる時間

宮島から市内に戻ってきたら、午後のひとときを静かな時間にあててみてはいかがでしょうか。広島城までは路面電車で紙屋町西または県庁前まで。そこから歩いて数分で、街の喧騒から離れた広島城の堀が見えてきます。

かつて毛利輝元が築いたこの平城は、今や歴史資料館として親しまれており、再建された天守閣の中では、広島の城下町や武士文化に関する展示を見ることができます。入館料は大人370円(2025年現在)。派手な演出こそないものの、展示内容は充実していて、歴史に明るくない人でも引き込まれる作りになっています。

そして、天守の最上階。階段を登って開けるその景色には、現代の広島市街が一望でき、遠くには比治山や太田川の流れも目に入ります。戦国の城から眺める現代の街――不思議な時間の交錯を感じられる瞬間です。

そのまま敷地内にある広島護国神社まで歩くのもおすすめです。ここは地元の人にとっても馴染みのある神社で、晴れた日には結婚式の白無垢姿を見かけることもあります。季節が合えば、境内の桜や紅葉が旅に彩りを添えてくれるでしょう。

疲れたら、城外のお堀沿いにあるカフェで一休みを。地元のベーカリーや珈琲スタンドも点在しているので、観光の途中でもしっかり味わえるのが魅力です。

■2日目朝:街が動き始める時間に、もう一度立ち寄ってみる

もし宿が市内なら、朝の早い時間にもう一度、広島城周辺を歩いてみてください。人の少ない時間帯、鳥の声とともに公園を歩くと、前日とはまったく違う空気が流れていることに気づくはずです。

そこから県立図書館や縮景園へも徒歩圏内。観光地ではなく、地元の人が普通に利用する場所に足を運ぶと、旅が少しだけ“暮らし”に近づきます。縮景園では、季節の花々や池の鯉が出迎えてくれ、ゆるやかな時間が流れます。

そして、最後に向かうのは本通りの商店街。朝から営業している喫茶店やベーカリーで遅めの朝食をとれば、広島での旅が締まります。城を見て、歩いて、食べて、ほんの少しだけ地元の日常に触れて――そんな“派手じゃないけど忘れない”旅の1シーンが完成します。

歴史や文化を肌で感じたい人にとって、広島城とその周辺は格好の舞台です。徒歩と路面電車だけで完結するこのプランは、車がない旅でもまったく不便を感じません。効率よく、そして穏やかに広島らしさを味わいたいなら、この城下町の時間を旅のスケジュールにぜひ加えてみてください。

縮景園で四季折々の庭園散歩プラン

日常の喧騒から少し離れて、静けさの中で季節の移ろいを感じたい。そんなときにおすすめなのが、広島市の中心部にある縮景園です。車がなくてもアクセスは良好。市内電車と徒歩で気軽に訪れられるこの庭園は、1泊2日の広島観光コースに“癒しのひととき”を加えてくれます。

■1日目午後:広島の中心で、時がゆるやかに流れる庭園散策

旅の1日目、午後の空いた時間に足を向けたいのが、広島市中区にある「縮景園」です。市電で八丁堀まで行き、そこから歩いて10分もかからずに到着します。都会の真ん中にありながら、一歩足を踏み入れると別世界のように静かな空気が広がるこの場所は、まさに“街なかのオアシス”。

広大な池を中心に、緩やかに曲がる遊歩道が整備された回遊式庭園。歴史は古く、江戸時代に広島藩主が造ったとされており、今もなおその品格を感じさせてくれます。池に浮かぶ小島や、風情ある橋、背景の山並みまで計算された庭の構成には、歩くごとに違う表情があり、時間を忘れてしまいそうになります。

春は梅や桜、夏は緑の濃さと水面のきらめき、秋は赤や黄の紅葉が彩り、冬には霜の降りた枝葉や雪景色が、静かな風景にアクセントを添えてくれます。自然の声に耳を澄ませながら、写真を撮るでもなく、ただ歩くだけで心がほどけていくような時間。そんな体験がここにはあります。

もし余裕があれば、園内の茶室「清風館」で抹茶と季節の和菓子を楽しんでみてください(別途料金)。静かな室内で、庭を眺めながら味わう一服は、旅の思い出に残る特別なひとときになります。入園料は大人260円とお手頃。ふらりと立ち寄るにはちょうどいい、けれども印象に強く残る、そんな場所です。

■2日目午前:早起きしてもう一度、朝の縮景園を味わう

宿泊先が市内中心部なら、翌日の朝にもう一度縮景園を訪れてみるのもおすすめです。開園は午前9時。朝の清らかな光が庭全体を包み込み、昨日とはまた違う表情を見せてくれます。

観光客が少ない時間帯には、池に映る空や木々の揺れもくっきりと見え、まるで風景画の中に入り込んだような気分に。鳥のさえずりと風の音しか聞こえない静寂の中で、心がすっと落ち着いていきます。

そのまま隣接する「広島県立美術館」に足を伸ばすのも良い流れです。美術館と庭園をセットで楽しめる共通チケットもあり、展示と自然の両方を一度に味わえる贅沢な時間が過ごせます。

縮景園は、派手さこそありませんが、静かな感動がじんわりと広がる場所です。季節を映す庭と、丁寧に手入れされた風景の中で、ただ歩くだけで心が整っていきます。

車がなくても迷わず行けるアクセスの良さと、滞在時間に柔軟に組み込めるサイズ感も、旅のプランに取り入れやすいポイントです。静かに過ごしたい午後や、出発前の朝に訪れて、広島の時間を深く味わってみてはいかがでしょうか。

お好み焼き名店めぐり昼食プラン

旅先での昼ごはん、せっかく広島に来たなら迷わず「お好み焼き」と言いたいところです。しかも、広島市内の名店は徒歩や路面電車だけで回れる場所に密集しており、車がなくても十分すぎるほど楽しめます。この昼食プランでは、1泊2日の観光ルートの中に広島風お好み焼きの魅力をぎゅっと詰め込み、ランチタイムを“食のハイライト”に変える流れを紹介します。

■1日目:観光の合間に、熱々のお好み焼きで一息

初日は、宮島から市内中心部に戻ってくる流れが定番です。午後の観光前に、ちょうど良い時間が空いたら、お腹も気持ちも満たしてくれるお好み焼きの名店を回ってみましょう。

まずおすすめしたいのは、広島駅直結の「ekie(エキエ)」にある「麗ちゃん」。ここは地元でも知名度が高く、甘めのソースとしっとり系の仕上がりが特徴です。鉄板の上でじっくり蒸されたキャベツの甘みが際立ち、初めて食べる人でも食べやすい王道の一枚。駅構内にあるので、フェリー帰りで荷物があっても安心です。

食後は、市電で紙屋町・八丁堀方面へ。もう一軒行けそうなら「みっちゃん総本店」にも立ち寄ってみてください。ここは“元祖”広島風お好み焼きとして名高く、香ばしい焼き目とふんわりした中身のバランスが絶妙。老舗ながら現代の感覚にも合っていて、観光客はもちろん、地元のリピーターも多い名店です。

さらに余力がある方には「お好み村」もおすすめ。ビルの中に多くのお好み焼き店が軒を連ね、それぞれに個性があって選ぶのも一苦労。でもその迷う時間すら楽しいもの。お店ごとに味の方向性が異なるので、食べ比べするのもアリです。

■2日目:旅のラストに、もう一枚。締めのお好み焼き体験

翌日は、午前中に縮景園などでゆったり過ごしたあと、再びお好み焼きの世界に戻るのはいかがでしょうか。前日とは違うタイプの味を体験すれば、広島の食文化の奥深さに気づけるはずです。

駅周辺なら「電光石火」が人気。見た目のインパクトも抜群で、高さのあるふわっとした仕上がりが特徴。見た目に反して軽やかで、ボリュームがあってもぺろりと食べきれてしまいます。具材の種類も多く、カスタマイズ次第でまったく違う味に出会えるのも魅力のひとつです。

もし、よりローカルな雰囲気を味わいたいなら「いっちゃん」や「八昌」など、観光地から少し離れた名店を選ぶのも良いでしょう。どちらも飾らない地元感があって、肩肘張らずに“本当の広島の日常の味”が感じられます。

広島のお好み焼きは、単なるご当地グルメではありません。一枚一枚に焼き手のこだわりが詰まっていて、家庭料理として、また店の誇りとして、土地に根付いています。だからこそ、一店舗だけで満足するのはもったいない。時間に余裕があるなら、2~3軒をハシゴするつもりでスケジュールを立ててみてください。

移動は路面電車や徒歩が基本なので、地図を片手にのんびりと、食をめぐる街歩きを楽しむことができます。お好み焼きの香ばしい香りと、鉄板の音に誘われながら歩く道は、どこかワクワクするもの。旅の思い出に残る食体験を、広島の真ん中でぜひ味わってみてください。

広島名物を楽しむ路面電車沿線グルメプラン

観光しながら食も楽しみたいなら、広島の路面電車にゆらりと揺られて、沿線に点在する“地元グルメの宝庫”を巡るプランがおすすめです。歩き疲れずに各エリアを効率よく回れ、移動の合間に味わえる名物の数々は、旅の楽しみをぐっと深めてくれます。

1日目|観光帰りの午後から、広島の“旨いもん”を市電でつまみ歩き

午前中は宮島でたっぷり観光を満喫したあと、フェリーとJRを乗り継いで再び広島駅へ。ここからがグルメ旅の本番です。改札を抜けたらすぐの市電ホームで「1日乗車券」を手に入れ、さっそく電車に飛び乗りましょう。

まずは「胡町」方面へ。老舗「むすび むさし」の本店では、ふっくら炊きたての俵むすびと、サクサクの唐揚げがセットになった定番メニューを。見た目は地味でも、ひと口食べればその理由が分かります。派手さはなくとも、毎日でも食べたくなる安心の味です。

その後は八丁堀で途中下車して、アーケード街をぶらぶら歩きつつ「八昌」へ。お好み焼きといえばここ、と地元の人が太鼓判を押す人気店で、パリっと香ばしい生地と甘めのソースがクセになる逸品。お昼時や夕方は行列覚悟なので、少し時間を外して行くのが得策です。

夕暮れどきには、原爆ドーム前の電停で下車して、元安川沿いにあるカフェ「ポンテ」へ。観光地のど真ん中にありながら、川風が心地よいテラス席でいただく地ビールは格別。軽くつまみながら、ぼんやりと夕景に浸るのもまた、広島らしい時間の過ごし方です。

そして夜は、繁華街・薬研堀の裏通りにある小料理屋「とみや別館」へ。観光客にはあまり知られていない隠れ家的な名店で、瀬戸内の魚介を使った料理が静かに楽しめます。にぎやかな屋台風ではなく、落ち着いた雰囲気で味わう地酒と刺身。広島の“夜の顔”を締めくくるには申し分ない一軒です。

2日目|朝からほっこり、沿線で楽しむやさしい朝食と甘味めぐり

朝は少し早めにチェックアウトを済ませ、再び市電に乗って「縮景園前」電停で下車。四季折々の風景が楽しめる日本庭園で、静かな朝の空気を胸いっぱいに吸い込みましょう。開園直後なら、観光客も少なくゆったりと歩けます。

庭園を出たら、歩いてすぐの「米屋のおにぎり屋 菊乃井」で朝ごはん。注文を受けてから丁寧に握られるおにぎりは、どれも優しい塩加減で、素材の味がきちんと生きています。鮭や梅干しといった定番も捨てがたいですが、地元食材を使った限定メニューもぜひ。

食後は本通まで戻って、「アリスガーデン」周辺をのんびりと散策。ちょっと甘いものが欲しくなったら、「フルーツカフェ タマル」へ。旬の果物を使った贅沢パフェや、断面美がSNS映えするフルーツサンドが女性客に大人気。カフェ巡り好きなら、満足度の高い一軒です。

旅の終盤には「広島電鉄うどん」へ。駅構内にある、昔ながらの立ち食いうどん屋で、どこか懐かしい香りに誘われてしまう店構え。シンプルながら、丁寧にとられた出汁の味がしみじみと身体に染みわたります。帰り際の一杯にぴったりです。

最後は広島駅の「ekie」や「ひろしま銘品館」でお土産探しを楽しみましょう。もみじ饅頭はもちろん、レモンを使った調味料や瀬戸内レモンサイダー、尾道ラーメンなど、ご当地ならではの味がそろっています。

このプランは、観光地をがっつり巡る旅とはひと味違い、「食と街の空気をゆっくり味わう」ことに重きを置いています。路面電車という広島ならではの移動手段をうまく使えば、効率よく、かつ心に残るグルメ巡りが可能です。急がず、詰め込みすぎず、地元の日常に少しお邪魔するような感覚で楽しんでみてください。

夕方の広島駅周辺お土産散策プラン

観光の終わりが近づいてきた夕方の時間帯、せっかくなら旅の余韻にひたれつつ、思い出を形に残したいものです。そんなときに頼れるのが、広島駅周辺のお土産スポット。地元グルメから映えるスイーツ、工芸品まで一挙にそろい、移動のついでに立ち寄れるのも嬉しいポイントです。1泊2日の旅の締めくくりにふさわしい、お土産ハントのコースを紹介します。

【1日目】夕方からスタート、広島駅周辺で“食と土産”を一気にチェック

夕方16時前後、宮島や市内観光を終えて広島駅に戻ってきたタイミング。歩き疲れた足を休めつつ、次の移動までの時間を有効活用するなら、お土産探しがぴったりです。広島駅の改札を抜けてすぐの「ekie(エキエ)」は、まさに“旅のショッピングモール”。地元名物が所狭しと並び、広島を代表する銘品が一気に手に入ります。

まずは王道、「にしき堂」のもみじ饅頭。ふんわりとした生地に包まれたこしあんは間違いのない美味しさ。変わり種のチョコレート味や抹茶、レモン風味も豊富で、選ぶ楽しさも魅力のひとつです。

甘いものが苦手な人には、「広島レモン」を使った調味料や菓子類を扱う専門店が人気です。「レモンショップ by フォーシーズン」では、見た目も可愛らしいレモンケーキや、爽やかな酸味のドレッシングが人気。料理好きな方へのお土産としても喜ばれるはず。

もし日本酒が好きな人がいたら、「酒商山田」は外せません。広島の酒蔵から届く地酒がずらりと並び、店員さんと話しながら選ぶ時間も楽しいものです。お土産にするも良し、自分用に買って帰って、旅を思い出しながらちびちびやるのも一興です。

少し時間があれば、駅北口の「新幹線名店街」へ。ここでは、ちょっと珍しい「お好み焼き風味のせんべい」や「牡蠣の燻製オイル漬け」といった、手軽で個性ある土産が見つかります。特に牡蠣の加工品は、日持ちするうえに味も濃厚で、晩酌のおともにもぴったり。

【2日目】旅の終わりを飾る“最後のお買い物”、慌てず、ゆったりと

2日目の午後、観光を終えて広島駅へ戻る時間になったら、もう一度駅ナカへ。前日に買い忘れたものがないかチェックしつつ、もう少しだけお土産を吟味してみてください。混雑のピークを避けた夕方前後は、ゆっくり選ぶにはちょうどいい時間帯です。

小腹が空いてきたら、「ekie DINING」のお好み焼きエリアに立ち寄るのもおすすめ。「電光石火」や「麗ちゃん」など、地元でも名の知れた人気店が並びます。カウンター席が多いため、一人旅でも気兼ねなく立ち寄れるのが魅力です。

最後の一品を探すなら、コンビニや売店もあなどれません。「瀬戸内レモンサイダー」「広島コーラ」など、ご当地ドリンクが手に入るのもこの時間帯。帰りの新幹線や飛行機で、旅気分を延長する一本を携えて移動するのもまた楽しいものです。

広島駅周辺のお土産散策は、単なる“買い物時間”ではありません。旅の仕上げにふさわしいひとときであり、思い出をカタチにする儀式のようなものです。焦らず、余裕を持って、自分や大切な人へのギフトを選んでみてください。広島駅という場所が、その時間を特別なものにしてくれます。

夜の広島グルメ&繁華街散策プラン

旅の終わりにふさわしいのは、やっぱり夜の広島。駅から少し足を伸ばすだけで、観光客だけでなく地元の人たちも集まるディープな夜の広島が広がります。今回は「車なし1泊2日」の旅の締めにぴったりな、グルメと街歩きを中心にした夜のモデルコースをご紹介します。静けさと賑わいが共存するこの街の夜は、想像以上に奥深く、心に残る時間になるはずです。

【1日目 夜】広島らしい味と、人のぬくもりが感じられる夜

夕方、観光を一通り終えて広島市内に戻ってきたら、まずは腹ごしらえ。市電に揺られながら、八丁堀方面へ向かいます。目指すのは、広島最大の繁華街・流川。看板がぎっしり並ぶこのエリアは、どの時間帯でも賑やかですが、夕暮れ時の雰囲気は格別。ちょっと背伸びした大人の広島が顔をのぞかせます。

夕食はやっぱり王道の「広島風お好み焼き」から。なかでも「みっちゃん総本店 八丁堀本店」は鉄板。観光スポットとしても有名ですが、店内には仕事終わりの地元の人の姿もちらほら。キャベツの甘さが際立つ生地に、香ばしく焼かれたそばと豚肉、仕上げの卵が絶妙なバランスで重なり合う一枚。熱々の鉄板から立ちのぼる湯気も、ごちそうのひとつです。

お腹が満たされたら、少し街をぶらりと歩いてみましょう。本通りのアーケード街は夜になるとまた別の顔を見せます。ネオンに照らされたショーウィンドウ、どこからか流れてくる音楽、行き交う人々の笑い声。観光地というより、”生活のある街”としての広島を肌で感じられるひとときです。

気になる立ち飲み屋やバーがあれば、ドアを開けてみてください。小さなカウンター越しに店主と会話を交わせば、その日だけの“広島の思い出”ができあがります。

【2日目 夜】駅ナカグルメで締める、ちょっと静かな夜

2日目も夜まで滞在できるなら、移動の利便性を活かして、広島駅周辺でゆっくりと過ごすのもおすすめです。観光で疲れた足を気にせず、気軽に立ち寄れるスポットが多く集まっています。

駅ビル「ekie(エキエ)」のDININGゾーンには、牡蠣や広島牛など地元グルメを扱うお店がずらり。その中でも「牡蠣小屋百蔵(ももくら)」は特に人気。注文が入るたびに炭火でじっくり焼かれる牡蠣は、外は香ばしく、中はとろりと濃厚。レモンひと搾りで、広島の海の恵みを存分に感じられます。

軽めの夕食を終えたら、駅北口のペデストリアンデッキから夜景を眺めてみてください。煌めく駅ビル、行き交う新幹線のライト、街の雑踏を離れて眺めるその風景には、不思議と旅の余韻が残ります。

広島の夜は、単なる「食べる時間」ではなく、「街の鼓動を感じる時間」でもあります。だからこそ、歩いて、食べて、少し立ち止まる――そんなシンプルな過ごし方が、心に残るのかもしれません。

1泊2日という短い旅でも、夜の過ごし方次第で思い出はぐっと深まります。車がなくても、広島の夜はちゃんと人を迎えてくれます。食と街、人とのふれあいに身をまかせて、あなただけの夜を見つけてみてはいかがでしょうか。

雨天時に利用したい屋内観光プラン

旅行の日に限って、空からぽつぽつ…。せっかくの広島旅行なのに、傘が手放せない天気になってしまうと、気分も少し沈みがちですよね。でも大丈夫です。広島には、雨だからこそゆっくり味わいたい屋内スポットがちゃんと揃っています。観光を諦めるのではなく、天気に合わせて“しっとり”楽しむ。そんな1泊2日の雨天用モデルコースを紹介します。

【1日目:午後からしっとりと広島入り】

広島駅に到着したら、まずは駅ビル「ekie(エキエ)」でひと息つくのがおすすめです。駅直結で移動が楽なうえに、広島グルメの名店がずらりと並ぶフロアは、雨を気にせずお腹も心も満たしてくれます。ここで名物のお好み焼きを食べておくと、旅のスタートから気分も上向きです。

お腹が落ち着いたら、「おりづるタワー」へ。広島駅から路面電車に揺られて平和記念公園方面へ向かえば、雨に濡れることなくアクセスできます。タワー内には体験型の折り鶴スペースや、広島の復興を学べる展示が充実。展望台からは、ガラス越しに広島の街を一望でき、雨の風景もどこか幻想的に映ります。

そのまま徒歩圏内の「広島平和記念資料館」へ足を運んでみてください。心が静かになるような空間で、展示物ひとつひとつに込められた想いを感じながら、ゆっくりと見て回れます。室内は広く、混雑を避けてじっくり滞在できるのも、雨の日には嬉しいポイントです。

夜は再び駅方面に戻り、ホテルへチェックイン。広島駅直結の「ホテルグランヴィア広島」や「シェラトングランドホテル広島」なら、傘いらずで快適に過ごせます。夕食はホテル内のレストランやekie内の飲食店で、地元の味を楽しむのもおすすめです。

【2日目:アートと歴史にふれる静かな朝】

朝はホテルでゆったり朝食を取ったあと、再び市内中心部へ移動します。まず訪れたいのが「広島県立美術館」。隣接する「縮景園」は屋外ですが、天候が悪ければ美術館だけでも十分楽しめます。展示内容は時期により変わりますが、日本画や工芸品を静かに楽しむにはぴったりの場所です。

その後は「広島城」の天守閣へ。外観は雨に濡れて風情が増しますが、内部はしっかり屋内展示。武士の装備や歴史資料などが揃い、知的な楽しさを味わえます。天守からの眺めも、雨にけぶる広島の街を一望できて、まるで水墨画のような景色です。

お昼時になったら、紙屋町エリアにある「基町クレド パセーラ」へ。こちらも屋内で、飲食店やショップが豊富に入っており、雨の日の避難先としても便利です。瀬戸内産の魚を使った定食や、おしゃれなカフェランチなど、好みに合わせて選べるのが嬉しいポイント。

時間が許せば、お土産探しもこの施設内で済ませられます。スーツケースを引いたままでも動きやすく、駅方面へのアクセスもスムーズです。

天気に左右される旅だからこそ、事前の「もしも雨だったら」の備えは大切です。でも、広島は車なしでも、雨の日の観光が十分に成り立つ街。傘を片手に、普段よりも少し落ち着いたテンポで、文化や歴史を深く味わう2日間も悪くありません。濡れるのが嫌で出かけたくない――そんな気分を吹き飛ばす、屋内スポットを活用した雨の日コース、ぜひ参考にしてみてください。

1泊2日の車なし広島観光モデルコースを目的別に厳選紹介

広島を1泊2日で観光したいけれど、車を使わずに効率よく巡りたいという方に向けて、目的に応じた「1泊2日の車なし広島観光モデルコースを目的別に厳選紹介」します。

女子旅、カップル、子連れ、大学生といった旅行スタイルごとに、移動の負担が少なく楽しみやすいプランを選びました。旅の目的に合った過ごし方を見つけて、広島の魅力を最大限に味わってください。

女子旅にピッタリなプラン

「広島でリフレッシュしたいな」「車なしでも、宮島から市内までしっかり楽しめる旅がしたい」──そんな女性にぴったりなのが、1泊2日のゆるり旅。歴史や自然に触れつつ、グルメと癒しも忘れずに。気の合う友達と、ゆっくり語らいながら巡る広島旅をご紹介します。

【1日目】宮島で心が整う“癒し時間”と、美味しいものを少しずつ

朝は広島駅からJRで宮島口へ。車がなくても電車とフェリーでスムーズにアクセスできるのが、このエリアの魅力です。フェリーに乗って約10分、宮島が見えてくると、旅気分が一気に高まります。港に降り立つと、潮の香りと鳥の鳴き声がふんわりと迎えてくれます。

最初に訪れたいのが世界遺産・厳島神社。引き潮の時間帯には鳥居の真下まで歩けることもあり、まるで海の中に神社が浮かんでいるような幻想的な風景に、時間を忘れて見入ってしまいます。

その後は、表参道商店街へ足をのばして、広島ならではのグルメをちょこちょこ味わうのがおすすめ。焼き牡蠣、揚げもみじ、穴子まん……あれもこれも少しずつ。可愛いお店も多く、つい寄り道したくなる通りです。

午後は、ロープウェーに乗って弥山(みせん)へ。時間に余裕があれば、山頂まで軽くハイキングを楽しんでもいいでしょう。展望台から見渡す瀬戸内の島々は、言葉が出ないほどの美しさ。心がスッと軽くなります。

夕方にはフェリーで戻り、宿泊はアクセス抜群のホテルビスタ広島やシェラトングランドホテル広島へ。荷物を置いたら、夜は本場の広島風お好み焼きを堪能。鉄板の前で焼かれるアツアツの一枚を、じっくり味わってください。

【2日目】歴史にふれ、静かな時間と向き合う広島市内の過ごし方

チェックアウト後は、市内をゆっくり巡る一日を。まず向かいたいのが平和記念公園。静かに流れる元安川、原爆ドームのたたずまい──日常では得られない感情にそっと触れられる場所です。広島平和記念資料館では、過去の出来事に思いを馳せ、未来について考えるきっかけになります。

そのあとは、徒歩圏内にあるおりづるタワーへ。展望台からの眺望はもちろん、館内で体験できる“折り鶴づくり”も、女子旅のちょっとしたアクティビティにぴったりです。願いを込めて鶴を折る時間には、どこかほっとする気持ちが宿ります。

昼食は、近くの路面電車沿線でカフェランチ。和風テイストのカフェやベジタリアンメニューのある店など、選択肢が豊富です。午後は、縮景園で季節の花を楽しみながらのんびり散歩。忙しさから少し距離を置いて、自分自身と向き合う時間を持つのも、旅ならではの贅沢です。

最後は広島駅へ戻り、駅ビルでお土産探し。もみじ饅頭のバリエーションやレモンを使ったスイーツ、ハンドクリームなど、女子ウケ抜群の品がずらり。旅の思い出を詰め込んだ紙袋を手に、心も体もほぐれた気持ちで帰路につけるはずです。

グルメ、癒し、学び、絶景。すべてがちょうど良いテンポで楽しめるこのモデルコースは、車なしでもしっかり満足できる「大人の女子旅」にぴったりです。特別な準備は不要。気の合う友人と、心がふっと軽くなる広島の時間をぜひ体感してみてください。

子連れにおすすめのプラン

小さなお子さんと一緒の旅行。移動が多いと疲れやすく、観光スポットも子ども向けかどうかが気になりますよね。そこで、車を使わずに、無理なく動けて親子で楽しめる「子連れ向けの1泊2日広島モデルコース」をご紹介します。のんびりした時間の流れと、子どもが飽きずに過ごせる工夫が詰まったプランです。

【1日目】海と神社と動物たち。親子で宮島をのんびり満喫

朝はJR広島駅から宮島口まで電車で移動。快速を使えば30分ほど。そこからフェリーに乗って10分で宮島に到着します。瀬戸内の海を眺めながらの船旅は、それだけでちょっとした冒険気分。デッキに出て風を感じるだけで、子どものテンションも上がります。

上陸したら、まずは厳島神社へ。大きな朱色の鳥居が海に浮かぶ景色は、きっと家族の記憶に残るはず。参拝後は、参道商店街での食べ歩きタイム。焼きたてのもみじ饅頭や、サクサクの揚げもみじ、牡蠣フライ串など、子どもと一緒に楽しめる名物がずらり。ベビーカーでも歩きやすい道なので、ゆったり散策できます。

午後は「みやじマリン」こと宮島水族館へ。ここは子連れ旅のハイライト。ペンギンやアシカに出会える展示だけでなく、魚に触れる体験ゾーンもあります。館内はベンチが多く、授乳室も完備。赤ちゃん連れにも配慮されたつくりが嬉しいポイントです。

夕方は再びフェリーで本州側へ戻り、宿泊は広島駅直結のホテルを選ぶと移動がスムーズ。中でも「ホテルグランヴィア広島」は新幹線口から直結で、荷物が多い日でも安心です。夕食はホテル内の和食レストランでもいいですし、広島駅ビル内の「みっちゃん」や「電光石火」など、お好み焼きの人気店で地元の味を堪能するのもおすすめです。熱々の鉄板焼きは、子どもも興味津々になります。

【2日目】学びと遊びをバランスよく。市内で家族の時間を深める1日

2日目の朝は、少しゆっくり出発して広島市内観光へ。まず向かうのは「平和記念公園」。子どもが小さいと難しい印象があるかもしれませんが、原爆ドームを見ながら「昔こんなことがあったんだよ」とやさしい言葉で話せば、家族の中で大切な会話が生まれます。資料館の展示は親が交代で見るという方法も。公園内は広く、木陰も多いので、散歩にもぴったりです。

そのあとは「おりづるタワー」へ。展望台からの眺めも楽しめますが、折り鶴づくりの体験が特に子どもに人気。自分で折った鶴を壁の中に投入すると、ガラス越しに落ちていく様子が見えるしくみで、ちょっとしたイベント感もあります。完成した折り鶴を記念に持ち帰っても◎。

お昼ごはんは、紙屋町周辺のレストラン街で。子ども用メニューがあるお店も多く、ベビーカーでも入りやすい店も揃っています。午後は少し足を延ばして「縮景園」へ。広島の中心にありながら静かな時間が流れる日本庭園で、池の鯉にエサをあげたり、季節の花を楽しんだり。親もほっとできる癒やしのひとときが過ごせます。

最後は広島駅へ戻って、「ekie」でお土産タイム。子ども向けのお菓子セットや、家族でシェアできるスイーツも豊富に揃っているので、旅の締めくくりにぴったりです。カフェでお茶をして、列車の時間までゆっくり過ごすのもおすすめ。

子どもとの広島旅は、車がなくても十分に楽しく、安心して巡れます。公共交通機関が整っており、駅近や市街地に多くの見どころが集まっているため、移動も最小限に。歩く距離が短く、ベビーカーでもまわれるスポットが多いのも魅力です。家族の思い出を重ねる旅先として、広島はとても心強い味方になってくれるはずです。

カップルにおすすめのプラン

「せっかくの二人旅、ただの観光で終わらせたくない」と思っている方へ。広島には、歩いて回れる範囲に心が動く風景や、ふと立ち止まりたくなる時間が詰まっています。車がなくても不便さを感じることなく、むしろ移動の合間すら愛おしい思い出に変わるはずです。このプランは、のんびり過ごしたいカップルにも、アクティブに楽しみたい二人にも心地よいバランス。恋人との距離を、旅先の景色がそっと近づけてくれます。

【1日目】宮島で始まるふたり旅──潮の香りと朱の世界に心がほどける朝

広島駅を出発し、電車とフェリーを乗り継いで宮島へ向かう朝。列車の車窓から見える瀬戸内の景色は、もうこの時点で旅の一部です。宮島口に着いたら、そのままフェリーで海を渡ります。船のデッキに出て風を感じれば、少しずつ日常から解き放たれていく感覚が心地よく広がります。

到着してすぐに足を運びたいのが、世界遺産・厳島神社。静かな海に浮かぶ朱色の社殿は、やっぱり一度は見ておきたい風景です。干潮のタイミングなら、大鳥居の足元まで歩いていけるのも宮島ならでは。写真を撮ったり、手を合わせたり、ただ立ち尽くすだけでも心が洗われるような時間になります。

その後は、参道の商店街をのんびり散策。焼きたてのもみじ饅頭に舌鼓を打ちながら、牡蠣の磯辺焼きや、ふたりでシェアするコロッケなど、食べ歩きデートを楽しんでみてください。土産物屋で笑い合ったり、ふと目に入ったカフェにふらっと入るのも、旅の醍醐味。

午後は、ロープウェーで弥山の中腹へ。そこから軽く歩いて山頂に向かうと、息をのむような絶景が広がります。瀬戸内の多島美を眼下に眺めながら過ごす時間は、言葉はいらないほど。ふたりで「次はいつ来ようか」なんて話が自然に出てくるかもしれません。

夕方には再びフェリーで本土へ戻り、広島駅直結のホテルにチェックイン。「シェラトングランドホテル広島」なら、広くて静かな部屋でしっかり休めます。ディナーは、駅ビル「ekie」内のお好み焼き店でローカルグルメを堪能。目の前で焼かれる熱々のお好み焼きを頬張りながら、「おいしいね」の一言だけで満ち足りた気持ちになります。

【2日目】静けさと対話が生まれる広島の朝──記憶に残るふたりの学び旅

翌朝はゆっくり朝食をとったら、路面電車に乗って平和記念公園へ。車窓から街を眺めながらのんびり移動できるのも、広島らしい魅力の一つです。

公園に到着したら、まずは原爆ドームへ。ただ見るだけでなく、当時の静けさを思い浮かべながら、その場に立つことが、旅の意味を深くしてくれます。そしてそのまま広島平和記念資料館へ。静かな展示空間で、胸に迫るものがあっても、隣にいる誰かの存在が心を支えてくれます。

午後には、おりづるタワーへ。展望台から広島の街を一望すれば、また違った景色が広がります。風が通る屋上スペースで、お互いの感想を交わすのも貴重なひととき。館内で折り鶴作りを体験すれば、その一羽が旅の記憶として残っていくはずです。

昼食は、すぐ近くの紙屋町エリアで落ち着いたカフェを探してみてください。木の温もりが感じられる店内で食事をしながら、旅の締めくくりにゆっくりと語らう時間を。もし余裕があれば、「縮景園」に立ち寄って、庭園の静けさに身を委ねるのもおすすめです。

最後は広島駅へ戻り、旅の余韻に浸りながらお土産選び。にぎやかな駅ナカで、あれこれと手に取って「どれが一番美味しそう?」なんて言い合う時間もまた、帰り道に花を添えるエピソードになります。

特別な演出がなくても、広島という場所そのものがふたりの旅を優しく彩ってくれます。観光地としての魅力と、穏やかな時間の流れ。その両方をバランスよく味わえるこのプランなら、きっと「また来たいね」と自然に言葉がこぼれるはずです。

大学生の旅行におすすめのプラン

広島で過ごす1泊2日、公共交通だけで巡れるからこそ、気軽に行けるのが魅力です。運転の心配もなく、移動中に友人と会話を楽しんだり、車窓を眺めたり。せっかくの学生時代の旅なら、コスパと遊びごたえのバランスが大事。歴史も自然もグルメも一度に味わえる、そんな欲張りなプランを組んでみました。

【1日目】宮島で自然と文化をたっぷり吸収、思い出に残るスタートを

午前9時すぎ、広島駅からJRで宮島口駅へ。電車は20分ほど、そこからフェリーに乗り換えて宮島に到着。アクセスは良好で、朝出発すれば昼前には十分現地に着けます。

まず向かうのは、世界遺産「厳島神社」。満潮と干潮でまったく違う顔を見せる鳥居は、何度見ても感動します。海に浮かぶような光景に、自然とシャッターを切る手が止まりません。歴史に触れつつ、写真もたくさん残せるのがこの場所の醍醐味です。

参拝を終えたら、商店街で腹ごしらえ。もみじ饅頭の揚げたてや、ぷりぷりの焼き牡蠣、香ばしい穴子飯の匂いに足が止まります。少しずつシェアして食べ歩けば、学生らしいわいわいした旅の雰囲気が出ます。

午後は「弥山(みせん)」へ。ロープウェーで上の方まで登れますが、頂上までは軽い登山。とはいえ、整備されている道なのでスニーカーなら問題ありません。頂上からの眺めは息をのむほど。眼下に広がる瀬戸内海と島々が、日常のストレスを忘れさせてくれます。

日が傾く前に島を出発し、広島駅近くのホテルにチェックイン。夜は駅ビル内で広島風お好み焼きを。鉄板を囲んでソースの香りを楽しみながら食べれば、旅のテンションもぐっと上がります。地元の味を目の前で焼いてもらえるのは、特別な体験になるはずです。

【2日目】平和を学び、まちを歩き、最後まで広島を感じ尽くす

朝は広島電鉄の路面電車に乗って、ゆっくり市内観光へ。最初に向かうのは「原爆ドーム」と「平和記念公園」。教科書だけでは伝わらない“リアル”に触れることで、旅がより深みのあるものになります。記念資料館の展示も丁寧に見て回れば、自分の中で何かが変わるかもしれません。

午前中でしっかり見学したあとは、少し気分を切り替えてランチタイムへ。おすすめは八丁堀や紙屋町エリアのリーズナブルなカフェ。広島ラーメンや地元学生御用達の定食屋さんなど、どれも財布にやさしくておいしいものばかりです。

午後は「おりづるタワー」へ。展望台から広島の街を見渡しながら、折り鶴を折って平和の願いを込める時間は、意外と心が落ち着きます。旅の最後に、少し静かな時間を過ごせるのも魅力です。

帰り道に、広島駅構内でお土産探し。もみじ饅頭はもちろん、最近人気のレモンケーキや、カープ関連グッズもチェックしてみてください。荷物は多くしすぎないのが鉄則なので、コンパクトにまとめて帰路につきましょう。

大学生だからこそ味わえる、自由で中身の濃い2日間。気軽に行けて、学びと楽しさの両方を味わえるこのプランは、広島観光の魅力を余すことなく体感できます。公共交通を使って無理なく動けるので、旅の初心者にもおすすめです。

1泊2日の車なし広島観光モデルコースで利用したいおすすめホテル

広島を車なしで巡る1泊2日の観光では、移動のしやすさやアクセスの良さが旅の快適さを左右します。

観光地への接続が良く、駅やフェリーターミナルに近いホテルを選ぶことで、無駄な移動時間を減らせます。

また、食事や温泉、景観なども旅の楽しみを左右する大切な要素です。

ここでは、観光の拠点として便利で、口コミ評価も高いおすすめホテルを厳選して紹介します。プランに合った宿選びの参考にしてください。

ホテルグランヴィア広島(駅直結で交通便利)

広島観光をスムーズに楽しみたいなら、ホテルグランヴィア広島は外せない選択肢です。JR広島駅と直結しており、改札からそのままチェックインできる圧倒的なアクセスの良さが魅力。電車移動が中心となる「車なし旅行」との相性も抜群で、移動疲れを感じさせない拠点になります。

駅直結という立地は、特に荷物が多くなりがちな1泊2日の観光にはありがたいポイント。たとえば観光の合間にホテルへ戻って荷物を預けたり、身支度を整えたりするのも容易です。天気が崩れても傘をさす必要がないため、スケジュール通りに行動しやすいのもメリットのひとつ。

宿泊者の評価も非常に高く、「チェックアウト直前まで駅構内で過ごせた」「新幹線の時間ギリギリまで部屋でくつろげた」といった声が多く見られます。さらに、駅周辺の飲食店やショッピングエリアが充実しており、夕食やお土産探しにも困りません。

このように、ホテルグランヴィア広島は、移動のしやすさ・快適性・周辺環境のすべてにおいて高い水準を満たしており、広島を効率よく満喫したい人にとって理想的な宿泊先といえるでしょう。

シェラトングランドホテル広島(駅直結で高級感ある宿泊体験)

観光で何より助かるのが、アクセスの良さと疲れを癒す快適なホテル。そんな理想を両立させたいなら、シェラトングランドホテル広島は外せません。広島駅に直結しており、雨の日でも濡れずにチェックイン。観光の拠点にこれ以上ない立地です。

ホテル選びで駅直結は想像以上に便利です。朝の出発も慌てずに済みますし、荷物を持っての移動が圧倒的に楽。最終日もギリギリまで観光してから駅へ直行できるので、時間を有効に使えます。しかも、すぐ横に新幹線改札口があるので、帰りのアクセスもスムーズです。

設備やサービスも申し分ありません。館内には開放的な雰囲気のブッフェレストラン「ブリッジ」、落ち着いた和食が楽しめる「雅庭」といった食事処が揃っており、ホテル内でゆっくり食事が楽しめるのも大きな魅力。旅の最後にちょっと贅沢な夕食を楽しみたい方にもぴったりです。

広島観光を公共交通でまわるなら、宿の場所次第で旅の質がぐっと変わります。観光と移動のストレスを最小限に抑えたい人にとって、シェラトングランドホテル広島は「選んでよかった」と思える一軒です。

リーガロイヤルホテル広島(広島城・平和公園にも近い)

広島観光を公共交通だけでスムーズに楽しみたい方にとって、「どこに泊まるか」は旅の快適さを左右する大きなポイントです。なかでもリーガロイヤルホテル広島は、観光の拠点として非常に優れた立地にあります。

ホテルの最寄りは「紙屋町西」または「紙屋町東」電停で、どちらからも徒歩3分ほど。アストラムラインの県庁前駅や広島バスセンターもすぐ近くにあり、どこへ行くにも迷いません。広島駅からは路面電車で約15分、交通費も抑えられます。

特筆すべきは、徒歩圏内に主要な観光スポットが集まっている点です。たとえば、広島城までは歩いて約5分。平和記念公園も10分かからず到着できます。観光の合間に一度ホテルに戻って休憩する、そんな柔軟な動きも可能です。

観光地の近くにいながら、館内は静かで上品な空気が漂い、観光の余韻に浸りながら落ち着いた時間が過ごせます。ホテルの客室から広島市街を一望できる上層階のお部屋も人気で、夜景を楽しみにする旅行者にも選ばれています。

徒歩で移動する場面が多い“車なし”旅行だからこそ、宿泊先は「駅近」「観光地近接」「アクセスのわかりやすさ」がそろった場所を選ぶのが理想的です。リーガロイヤルホテル広島は、まさにそれを満たしてくれる一軒です。

宮島グランドホテル 有もと(宮島観光の拠点となる旅館)

広島・宮島を歩いて巡るなら、宿選びはとても大切です。そんな中、観光動線の真ん中にぴたりとはまるのが「宮島グランドホテル有もと」。宮島桟橋から送迎バスで5分、歩いても15分ほどで到着できる立地は、旅慣れた人にも評価されています。

この宿の魅力は、アクセスの良さだけではありません。世界遺産・厳島神社までは徒歩約3分。朝の静けさの中で参拝したり、夜のライトアップをふらりと見に行けるのは、宿泊者の特権です。また、宮島水族館までも徒歩10分程度と、観光名所が点在するエリアに滞在できる安心感は何物にも代えがたいでしょう。

島内で荷物を抱えての移動に疲れたくない、できれば観光をスムーズに進めたい──そんな人にこそ、有もとは頼れる宿です。観光に集中できる環境が整っているからこそ、1泊2日の限られた時間を最大限に活かせます。

ホテルビスタ広島(原爆ドーム・平和公園付近の好立地)

「広島って、徒歩と路面電車だけで動けるのかな?」と不安な方にこそ勧めたいのが、ホテルビスタ広島です。電停「八丁堀」からわずか徒歩2分。初めての土地でも、迷わずチェックインできる安心感があります。

宿の立地は観光のしやすさに直結します。原爆ドームや平和記念公園といった広島の代表的スポットが歩いてすぐ。観光の流れが途切れないって、実はすごく快適なんです。

たとえば、朝の空気を感じながらドーム周辺を散歩したり、夕食後にふらっと夜景を見に行ったり。そんな自由度の高い旅が叶います。スーツケースを部屋に置いたその足で、もう観光が始まっている、そんな感覚です。

「交通の便がよくて、観光地が近くて、落ち着ける宿」って、なかなか全部そろわないもの。でも、ビスタ広島ならそのバランスが絶妙なんです。観光をメインにした1泊2日プランには、ちょうどいい拠点になるはずです。

車なしで巡る1泊2日の広島観光モデルコースを計画する際の注意点

車なしで広島を楽しむ旅は、公共交通をうまく活用すれば十分に快適です。

ただし、時間や移動手段に制限がある分、計画段階でいくつかのポイントを意識しておくことが大切です。

たとえば、施設の営業時間や移動時間、宿泊先へのアクセス、混雑の傾向などを把握しておくと、1泊2日の広島観光モデルコースもスムーズに進行できます。

ここからは、車を使わずに旅する際に押さえておきたい注意点を詳しくご紹介します。

営業時間や定休日を事前にチェックする

広島での1泊2日旅行を無駄なく楽しみたいなら、まず心に留めておきたいのが「行きたい場所が開いているか」の確認です。これ、意外と見落とされがちですが、現地に着いてから「え、休み?」と立ち尽くすのは、旅のテンションを一気に下げてしまいます。

たとえば、広島平和記念資料館。通常は朝7時30分から開いていて、季節によって閉館時間が変わるのですが、8月5日と6日には特別に21時まで延長される日もあります。一方、広島城は冬場は17時で閉館してしまうため、午後の訪問はやや注意が必要です。こうした施設ごとの微妙な違いは、見落とすと「もう閉まってた…」なんてことにもなりかねません。

旅程がぎゅっと詰まった1泊2日のモデルコースでは、観光地を効率よく回るための順番がとても重要です。朝早くから動き出すのか、夕方までに戻ってきたいのか――それによって組み立て方も大きく変わります。だからこそ、気になるスポットの営業時間と定休日を事前に調べておくと、計画全体がスムーズにまとまり、現地でも迷いません。

スマホで「施設名+営業時間」で検索するだけでもOK。たった数分のリサーチで、旅がぐっと快適になります。

公共交通の最終便・始発時間を確認する

旅先で「帰りの電車、もうない…?」と青ざめたこと、ありませんか?とくに広島観光を1泊2日で組むなら、移動時間の読み違いは命取りです。たとえば、広島電鉄の1号線(広島駅~広島港)だと、始発は朝6時過ぎ、終電は22時前後が目安です(※2024年3月現在)。

日中は観光に夢中になって、気がつけば夜。あと一ヶ所まわれるかな…なんて思っても、終電が想像よりずっと早く終わる日もあります。実際、過去には最終が1時間以上早まるダイヤ改正もありました。

余裕のある旅にするためには、「最終の時間から逆算して観光する」のがコツ。移動手段の確認を怠ると、ホテルまでタクシーしか選択肢がない…なんてことにもなりかねません。せっかくの広島旅、最後まで気持ちよく過ごせるように、公共交通の時間はスマホにメモしておくのがおすすめです。

広島たびパスなど割引切符を活用する

「えっ、こんなに乗っていいの?」と驚いたのが、「広島たびパス」の使い勝手の良さ。車なしで広島を回るなら、これを知らずに旅するのはもったいないです。

このパス、広島電鉄の市内線(路面電車)はもちろん、バスや宮島へ向かうフェリーまで、主要な移動手段がすっぽり網羅されています。2日間使えて、料金はたったの1,500円。たとえば、広島駅から平和記念公園、そこから紙屋町や八丁堀での食べ歩き、さらに宮島観光まで含めると、1日でも元が取れることも少なくありません。

筆者もこのパスを使って1泊2日を満喫しましたが、券売機を探す手間がなくなっただけでも、心のゆとりがまるで違いました。公共交通で広島を動き回る予定があるなら、「広島たびパス」を旅の最初に入手しておくのが、安心で賢い選択です。

駅から宿までの距離とアクセスを確認する

旅の疲れは、スーツケースを引いて歩く距離に比例します。特に1泊2日の広島旅行で車を使わないなら、ホテル選びは「最寄り駅からどれだけ近いか」が思った以上に重要なポイントです。

たとえば、広島駅直結の「ホテルグランヴィア広島」は、改札を出てすぐ。チェックインまでに雨で荷物がびしょ濡れになる心配もなく、移動のストレスがほとんどありません。紙屋町エリアなら「リーガロイヤルホテル広島」も便利。電停から徒歩3分、路面電車とバスの要所にあり、原爆ドームや広島城も歩いてアクセスできます。

一方、駅から徒歩15分以上の宿を選ぶと、観光前から疲れてしまいがちです。夜に到着したり、帰りの新幹線が早朝だったりすると、余計にその距離が堪えます。

地図で見ると近そうに見えても、段差や信号、観光客の人混みで意外と時間がかかることも。だから、ホテルを選ぶときは「広島駅から徒歩◯分」だけでなく、「実際に歩くイメージ」までしておくと安心です。行動の自由度が違ってきます。

移動時間に余裕を見て計画する

観光に夢中になっていると、つい詰め込みすぎた予定を組んでしまいがちですが、広島を公共交通で巡る旅では“余白”があるスケジュールが頼りになります。というのも、広電(広島電鉄)の路面電車やフェリーなどは、運行本数が多いとはいえ、分単位で動くわけではありません。

たとえば広島駅から原爆ドームまで電車で向かう場合、所要時間は公式では約25分。ただ、乗り換えや信号待ち、ちょっとした混雑などが重なると、30~35分は見ておきたいところです。しかも2024年3月のダイヤ改正では、最終便が1時間以上繰り上げられるなど、想定外の変更もありました(出典:広島電鉄公式サイトより)

だからこそ、目的地の時刻表や移動手段の最終便は、前日のうちに必ずチェックしておきたいところです。たとえば「22時までにホテルに戻りたい」なら、21時半には観光を切り上げるイメージで。余裕を持った時間配分があれば、迷ったり、食事に時間がかかったりしても慌てずに済みます。

旅は計画どおりにいかないことも楽しみのひとつですが、交通だけは、できるだけ“ズレ”を減らしたいところです。安心して旅を続けるためにも、「あと10分」早めに動くクセをつけておくと、全体がぐっとスムーズになります。

混雑を避けて観光時間にゆとりを持たせる

旅の計画って、時間通りに進まないものです。特に広島の人気観光地は、思った以上に混み合います。たとえば、広島平和記念資料館。開館直後から団体客で混雑することが多く、昼前後は館内をゆっくり歩くのも一苦労。静かに展示を見たいなら、朝イチか夕方の時間帯を狙うのが正解です。

宮島も同じで、厳島神社を訪れるなら11時を過ぎると参拝客が一気に増え、特に連休や週末は参道が観光客でぎっしり。のんびり散策したいなら、朝のうちにフェリーで渡ってしまうのがおすすめです。

つまり、観光地のピーク時間を外すだけで、スムーズに移動でき、写真も人の頭越しにならずに撮れる。あえて“余白”を作っておくことが、車なし旅の大きな安心材料になります。分単位で動くより、「ちょっと早めに出て、のんびり巡る」。この余裕が旅の充実度をぐっと高めてくれます。

雨天時の屋内観光プランを準備する

旅に出ると、天気ばかりはコントロールできません。広島でも雨に見舞われることはありますが、そんなときこそ「屋内スポットの用意」がモノを言います。

たとえば宮島の「みやじマリン」は、雨でも気軽に楽しめる水族館。ペンギンやスナメリの愛らしい姿に癒されるうえ、イルカのショーまで観られるので、子連れ旅にもぴったりです。

市内に戻れば、原爆ドームの向かいにある「おりづるタワー」も選択肢のひとつ。展望フロアから市街地を一望できるほか、折り鶴を自分で折って投函できる参加型の展示も魅力です。

そのほか、広島T-SITE内の「蔦屋書店」でゆったり過ごしたり、LECT広島にある「リトルプラネット」でお子さんと遊んだりと、雨だからこそ味わえる広島の顔もあります。

晴れた日に頼らず、あらかじめ雨の日プランもいくつか持っておくと、旅の充実度はぐっと上がります。むしろ、静かな屋内観光が思い出のハイライトになるかもしれません。

荷物を軽くして移動をスムーズにする

観光中に疲れがどっと出る瞬間──それは、重い荷物を引きずりながら移動する時です。特に1泊2日の広島旅行を電車やバスなど公共交通で巡る場合、大きなスーツケースは“足かせ”になりがちです。

例えば広島駅では、大型のスーツケースでも預かってくれる「手荷物一時預かり所」があります。料金は1個800円ほど。もし宿泊先が提携していれば、駅からホテルへの手荷物配送も可能で、こちらは1500円前後が相場です。街歩きを身軽に楽しむには、こうしたサービスを積極的に活用するのが得策です。

また、広島電鉄など路面電車では、持ち込める荷物の大きさに制限があり、縦・横・高さの合計が0.05立方メートル以内、かつ15kg以下でなければ車内に持ち込めません。つまり、サイズオーバーの荷物は、観光そのものを不自由にしかねません。

旅を快適に進めたいなら、「持って行く荷物の量」と「預ける手段」は、出発前にしっかり見直すのがおすすめです。手ぶらで歩けるだけで、観光は格段にラクになり、見える景色さえ違って感じられるはずです。

【Q&A】1泊2日の車なし広島観光モデルコースに関するよくある質問

最後に1泊2日の車なし広島観光モデルコースに関するよくある質問をまとめました。

旅行者が気になるポイントを一つずつ丁寧に解説します。旅の不安を解消して、気持ちよく計画を立てましょう。

新幹線で広島1泊2日はどんな回り方が効率的?

広島駅に着いたら、荷物を預けてすぐに宮島方面へ向かうのが、時間をムダにしない動き方です。

理由はシンプルで、JRで宮島口まで移動すれば30分前後、そこからフェリーで10分ほど。トータルでも1時間かからずに厳島神社の鳥居の前に立てます。市内観光はその後でもじゅうぶん間に合います。逆に、初日に市内を回ると2日目に宮島が丸一日かかりがちなので非効率。時間を有効に使いたいなら、初日:宮島、2日目:広島市内。この順がベストです。

飛行機で広島1泊2日の旅行を空港から移動はどうする?

広島空港に降り立ったら、まずは迷わずリムジンバスを利用しましょう。広島駅まで乗り換えなしで約45分。1,500円という料金はタクシーより断然お得です。

午前中に到着したなら、まずは市内観光から始めるのがおすすめ。原爆ドームや平和記念公園をじっくり歩いた後、夕方から宮島近くのホテルに泊まれば翌朝の動きもスムーズ。午後着なら市内泊で、2日目に宮島へ足を延ばす形にしましょう。到着時間で流れを変えるのが、1泊2日を充実させるコツです。

宮島と尾道を1泊2日で両方回れるおすすめ順路は?

結論から言えば、体力と時間のバランスが取れれば可能です。おすすめは、初日に宮島を回って市内に宿泊し、2日目に尾道へ向かうプラン。

理由は、宮島口までの移動が短く、尾道は広島駅から在来線で1時間半ほど。朝早く出れば、尾道の坂道散策や千光寺、商店街の食べ歩きも無理なく楽しめます。弾丸気味ですが、移動時間が読めていれば意外と余裕はあります。旅程の中で「詰め込みすぎない」ことが、どちらも楽しむコツです。

広島に一泊2日で旅行に行くにはいくらくらいかかりますか?

ざっくりですが、宿泊費を除いた観光・移動の費用は5,000円~7,000円がひとつの目安です。

空港からのリムジンバスは片道1,500円、広島市内を走る路面電車や循環バスの1日乗車券は400円前後。宮島までのフェリーも往復360円程度で利用できます。さらに、各施設の入館料を加えても数千円に収まる範囲。宿泊はビジネスホテルなら1万円以内、高級宿ならその数倍と幅があります。無理なく楽しむなら、移動と食事の予算をやや多めに見積もっておくと安心です。

まとめ:1泊2日の車なし広島観光モデルコースをプランごとに厳選紹介

1泊2日の車なし広島観光モデルコースをプランごとに厳選紹介してきました。

改めて、広島観光モデルコース(1泊2日・車なし)のポイントをまとめると、

広島観光モデルコース(1泊2日・車なし)のポイントまとめ

  • 公共交通を使えば、車がなくても広島・宮島の主要観光地をスムーズに巡れる
  • 移動は「広電」やフェリーを活用し、始発や最終便の時刻も事前確認が重要
  • 混雑を避けた早朝や夕方の時間帯を選ぶことで、快適に観光ができる
  • 雨の日でも楽しめる屋内施設をスケジュールに組み込んでおくと安心
  • 手荷物預かりや配送サービスを利用し、身軽に動ける旅を意識する

車なしで巡る1泊2日の広島観光モデルコースは、公共交通の利便性を活かせば無理なく実現可能です。

観光スポットの配置や移動手段を工夫することで、充実した滞在が叶います。身軽な装備と柔軟なプランニングが、満足度の高い旅の鍵です。